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ホログラム箔を活用しよう!仕組み・メリットと注意点を徹底解説

ホログラム箔を活用しよう!仕組み・メリットと注意点を徹底解説

箔は、“煌めき”を纏わせる素材であると同時に、感性に語りかけるメディアでもあります。
なかでも「ホログラム箔」は、角度によって表情が移ろう“ゆらぎ”をまとい、その変化で視覚に訴えかけます。その表現は、デザインやブランディングに新たな印象を吹き込みます。ここでは、その仕組みから種類、トレーディングカードへの最新採用事例まで、ホログラム箔の可能性を徹底解説します。

ホログラム箔の基礎知識

まず、ホログラム箔の基本的な知識と、他の箔との違いについてみていきましょう。

ホログラムと一般的なメタリック箔・顔料箔との違い。

ホログラム加工は主に表面にグラフィカルな模様を虹のようにキラキラと表現する技術です。一般的なメタリック箔や顔料箔は、金属粉やインクの色彩を表現しますが、ホログラム箔は、虹彩効果を表現します。ホログラム箔の加工は、他の箔と同じく熱と圧力によって箔素材を紙や樹脂に転写する技術を使用します。

ホログラム箔が生み出す視覚効果の特徴

見る角度で色や形が変化する干渉光による演出により、ホログラム箔は動的な印象を生み出します。これにより、静的な印刷物にも“物語性”を与えることができます。

ホログラム箔は光の干渉によって立体的に見えるパターンを転写した箔で、金属箔にはない奥行きを生み出し、複製が難しいため紙幣などの偽造防止にも用いられています。箔押しは部分的な輝きを与える加工で、ホログラムラミネート加工は全体にフィルムを貼り耐久性を高めます。

ホログラム箔押しの種類と選び方

ホログラム箔にもいくつかの種類があります。表現したい内容について上手く使い分けをしていきましょう。

ホログラム箔押しの種類

パターン型
幾何学模様・虹彩など、既製の柄で装飾したい場合に活用します。

■フルホログラム
全面にホログラムの効果を出したい場合に使用されます。

■マイクロテキスト入り仕様
紙幣の偽造防止などに活用されます。
上記のほかにホロラミやトランスタバックなど全面加工や部分転写の手法もあります。

ホログラム箔押しの選び方

ホログラムはデザイン表現として虹彩効果を強調したい場合だけでなく、上記の「マイクロテキスト入り」等のタイプは、情報保護の観点からセキュリティ目的で使用される場合もあります。
デザインを重視するかセキュリティを重視するかで仕様を選び、広範囲や凹凸素材には適した加工を選びます。印刷部分と箔押し部分のデータを分けるなど、加工データの作り方にも注意しましょう。

ホログラム箔のメリットと注意点

ホログラム箔には印象的な表現が出来るというメリットがありつつも、加工条件などの注意点も存在します。事前に確認して効率的に活用していきましょう。

メリット

  • 高い視認性と印象的な演出:虹彩のゆらぎが目を惹き、記憶に残る仕掛けに!
  • ブランディング効果:虹彩の視覚効果によって、透明感や近未来的な印象を与えることが可能
  • 加工選択肢の広さ:透過性を利用して、デザイン前面へのフィルター的な使い方も可能で、オフセット・UV・シルク印刷との連携で多彩な表現が可能

注意点

  • 過剰な使用で見え方に好き嫌いが分かれてしまう可能性があります
  • 素材によって加工条件が異なるため事前検証が必要です
  • 印刷物のトーンとの相性により文字が読みづらくなるなどの視認性が低下するデメリットが出る場合もあります

ホログラム箔押しの主な活用シーン

ここではホログラム箔の具体的な活用例を通じて、どのような制作物で活用できるかイメージを広げていきましょう。

名刺・ショップカード・パンフレットへの活用

具体的な活用例とホログラム箔による効果をまとめています。

活用される制作物活用による効果
名刺ロゴマークや名前にホログラム箔を使用し、印象を残す
ショップカード限定感やブランドの世界観を箔で表現
パンフレットタイトル部分に箔押しすることで印象度を向上させる
ノベルティパッケージやタグ部分に使用し、記憶に残るデザインを演出
パッケージ・商品ラベル化粧品や食品などのパッケージにホログラム箔やホロラミを施し、華やかさと高級感を演出
招待状・チケットホログラムを施し、特別感と偽造防止を両立

ホログラム箔の用途拡張|トレーディングカードへの展開

最近では、トレーディングカードにおけるホログラム箔押しの需要が急増しています。
特にオンデマンド印刷との併用によって、少部数でも高い表現力を実現できる点が注目されています。カード表面にホログラム箔の「揺らぎ」を設計的に配置することで、希少性と視覚効果を両立。たとえば、カードの全面にホログラム箔を入れたり、シリアルナンバーなどを施すことで、同じデザインでもレア度の高いカードが誕生します。これは単なる装飾ではなく、世界観の拡張やファンやマニアの人々を“沼らせる”手法として広まりつつあります。

ホログラム箔に関するよくある質問

Q1:ホログラム箔とは何ですか?

A:干渉光を活用して、角度によって色や模様が変化して光彩効果を表現する特殊な箔です。

Q2:ホログラム箔はPPに箔押しはできますか?

素材によっては可能ですが、圧や温度設定による工夫が必要です。

Q3:箔押しとホログラムの違いは何ですか?

前述の通り、箔押しは転写技術、ホログラムは光学設計による視覚効果の加工です。

Q4:ホログラムPP加工とは何ですか?

PPフィルム表面にホログラム模様を施し、パッケージ全体に視覚効果を持たせる加工です。

Q5:ホログラム加工は偽造防止に役立ちますか?

見る角度によって画像が変化するため複製が難しく、紙幣やチケットの偽造防止に活用されています。

KANMAKIの強み!選ばれる理由

関西巻取箔工業(KANMAKI)は、京都で設立70年を超える顔料箔メーカーです。
日本初のブロッキングホイル(転写箔)を開発するなど、確かな技術力で大手自動車メーカーや家電メーカー、化粧品メーカーなど、高品質を求められる企業様の製品・ビジネスをサポートしてきました。

技術と文化の融合

技術と文化の融合

箔を単なる素材ではなく、表現と感性の架け橋として、ご提案しています。また、印刷会社・デザイナーとの共創を重視し、箔に宿る物語を一緒に紡ぐスタンスを大切にしています。

多様な加工対応力

多様な加工対応力

KANMAKIが生産していない箔のタイプでも、メーカーや加工業者とのネットワークにより、オンデマンド箔押しから大量ロットまで、最適な加工方法のご提案に努めています。

デザイン提案力

デザイン提案力

箔素材と箔押し技術を融合させたデザイン性の高いプロダクトの提案。表現したい色に合わせた特注の箔の製造も承っております。

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