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遊びゴコロが商品に!ボールペンで描ける箔=「煌葉-kiraha-」の誕生は、『デザインのひきだし』との出会いがきっかけに【後編】

2025年11月15日に開催された『デザインのひきだし』津田淳子編集長とKANMAKIの久保COOとのトークイベント。顔料箔の魅力について熱く語り合われた対談の様子を、前編・後編に分けてお届けしています。

はじめに

後編では、久保が“バイブル”と語る『デザインのひきだし』との運命的な再会から、誰でも手軽に箔押しを楽しめる「煌葉-kiraha-」の誕生秘話、そして津田編集長を驚かせた「紙ベースの顔料箔」のエピソードを深掘りします。

前編はこちら 

トーク

久保: あれは3年前ですかね。『デザインのひきだし』46号で、10年ぶりに箔特集をするという時に、編集の雪さんが、KANMAKIのWEBサイトを見つけてくださって、取材のお声がけをいただいたんです。そのお打ち合わせのときに、「世に出てないケド、面白い箔ありますか?」という話になって。「実は僕こういうので遊んでるんです」と紹介したのが、カーボン転写紙みたいにボールペンで上から書くと箔押しができるというものだったんです。

今は商品化されて、「煌葉-kiraha-」という名前で販売しています。今日は会場の皆さんへのお土産として準備させていただきました。

箔押しをやってみようと思っても、版下がいるとか、ロットがかかるとか、どこの業者さんに頼んだらいいかわからないとか、けっこうハードルがあると思います。そういうのを全部取っ払って、ボールペンで上から書くだけで箔押しできたらいいよねっていうのを個人的に考えていて、友達の誕生日に渡すバースデイカードとかに使って遊んでいたんです。

津田: やっぱり、自分の会社でこういうものが作れる人は発想が違いますね。友達の誕生日に作ってみるっていうのがすごい。

久保: その箔の話が津田さんに伝わって、「それ付録にできないですか?」とお話をいただいて。ただ、2ヶ月後には仕上げる必要がありました。

個人的に遊んでいる分にはいいんですけど、一般の方が使われた時に「この素材には付かなかった」とか「このペンでは書けませんでした」ということになると、僕らも怖くてなかなか商品化できなかったんです。付録にするっていうのも同じですね。

そんなわけで、試行錯誤しつつ急ピッチで開発して、2ヶ月で商品化まで持っていって、それを『デザインのひきだし 46号』の付録として使っていただいたんです。

津田: 本当にありがとうございました。46号は1000パターンの箔押しの表紙があったんですが、2022年に開催した「大箔覧会」というイベントでは、1000種類の表紙を会場に全部吊り下げて展示しました。

「大箔覧会」プレスリリースはこちら

kiraha-」の誕生は、『デザインのひきだし』との出会いがきっかけに【後編】

kiraha-」の誕生は、『デザインのひきだし』との出会いがきっかけに【後編】
1000種類以上の箔の組み合わせで表現された表紙が展示された会場の様子

kiraha-」の誕生は、『デザインのひきだし』との出会いがきっかけに【後編】


kiraha-」の誕生は、『デザインのひきだし』との出会いがきっかけに【後編】
1000種類以上の箔の組み合わせで表現された表紙が展示された会場の様子

kiraha-」の誕生は、『デザインのひきだし』との出会いがきっかけに【後編】
参加者の皆様それぞれが表現したいインクの色を混ぜて一点物の顔料箔を制作

kiraha-」の誕生は、『デザインのひきだし』との出会いがきっかけに【後編】
ハンドメイドならではのマーブル状の顔料箔も

久保: 「大箔覧会」ではワークショップも一緒にやらせていただきました。そのご縁から、その後にKANMAKIの特集を組んでいただきまして、津田さんには当社の大原の工場まで取材に来ていただきました。製造工程をご案内して、私の好きな箔をお見せしたりしました。

箔というのは一般的にベースがフィルムなのですが、当社では50年以上前から紙ベースの箔を作っていて、それを津田さんにお見せしたんです。

津田: 本当にびっくりしました。紙ベースの箔を見たとき、「ええ!」と思って。

私、箔押しの現場にはよく伺うんですけれど、絶対にベースは透明なプラスチックのフィルムでした。フィルムの上に箔と呼ばれるものがくっついていて、そこに糊がくっついていて。それを熱した金属の凸版で押して、フィルムを引っ張って、どんどん押していくというのが箔押しなんです。

そのベースが紙だと、熱は大丈夫なのかとか、引っ張って切れないのかとか、不思議で。「紙の顔料箔!?」って思って、すごいびっくりしました。

久保: それを表紙に是非ということで生まれたのが、このデザインのひきだし 51号』だったんです。

津田: 今回のイベントでは、その表紙の箔押しに使ったパールホワイトとゴールドの箔の抜け殻(箔押しした後の箔のロール)を展示してあります。箔のベースになっている紙は、本当に薄い、グラシン紙ですよね。

久保: 肉まんの下に付いてる紙あるじゃないですか。あの紙です。

津田: マーガリンの上にある薄い紙もそうですよね。でも、箔押ししていても、全然切れたりはしなかったんですよね。

久保: うちで使っているグラシン紙は箔押し用に作っているんです。グラシン紙を作る時はキャリングと言って、爪のようなもので表面を荒らしていくんですけれど、その回数を調整して箔押しに適した条件の特注グラシンを使用しています。 昔はシルクとかの原反の耳(端っこの部分)のところに、メーカー名やトレードマークをつける“耳マーク”というのがあって、それに紙ベースの真鍮ゴールド箔を使っていたんです。それをアレンジして作った「BF GOLD #7」を、51号の表紙にご採用いただきました。

kiraha-」の誕生は、『デザインのひきだし』との出会いがきっかけに【後編】

久保: 皆さんのお手元にお土産があると思います。今回のイベントでご来場者の方に何かプレゼントができないかということで、東京にある箔押し印刷会社のコスモテックさんに相談したんです。『デザインのひきだし』には箔押しの表紙がたくさんあって、それを12回も担当されている会社さんです。

津田: ちなみに、先ほど話にあがった箔特集の46号の1000種類の表紙を作ってくれたのもコスモテックさんです。

久保: コスモテックさんは、箔押し業界の情報発信では超有名で、ブログも20年とかされています。箔押しは“超絶技巧”的なワザを持たれている会社さんです。

津田: そうなんですよね。普通に校正刷りを頼むと、こちらからお願いしていなくても20種類ぐらいの箔で校正を出してくれるんです。申し訳ないと思いつつも、そうしていただくと、自分が最初に思っていた色と違う箔に、「こっちの方がいいかも!」となって、すごいありがたいんです。

久保: その20種類とかにはうちの箔も使われることがあって、その”予選”を勝ち抜いたかどうかは書店に並んだ時にわかるという裏話もあります(笑)

話がそれましたが、そのコスモテックの青木さんに、今回のプレゼントの相談をしました。コスモテックさんのWebサイトで販売されている「白夜飛行」という人気のデザインの「箔便箋」を、『デザインのひきだし』51号のゴールド=「BF GOLD #7」とパールホワイト=「LIT PEARL WHITE」の組み合わせで表現しましょうと言っていただきました。そして出来上がった「箔便箋」と「煌葉-kiraha-」を組み合わせて今日は会場の皆さんへのプレゼントに持ってきました。

実は、「1人当たり箔便箋3枚ぐらいでいきましょうか」って青木さんにお話したら、「いやいや、津田さんと久保さんが出るイベントなら、1人10枚でいきましょう」っていうことで、お手元には箔便箋が10枚入っている超豪華なセットになっています。

こういうアイテムって、もったいなくてなかなか使えないという方もよくいるんです。今回は10枚入ってますので、自分用に残しておく以外にも9人の方にはお手紙を書けると思います。

津田: 実を言うと私はガンガン使う派なんです。使ってなくなれば、また新たなものを買えばいいと思っているので。でも、価値を分かってくれそうな人に出していますね。だから、ぜひ皆さんも9枚まではガンガン使っていただきたいですね。

kiraha-」の誕生は、『デザインのひきだし』との出会いがきっかけに【後編】

久保: 「煌葉」はカリグラファーの方にも好評なんです。結婚式の招待状とかで、黒の紙に白で書きたいっていうニーズもけっこうあって。「煌葉」にはメタリック系のシリーズだけでなく、白もありますので、ぜひオンラインショッでお求めいただけたら幸いです。

また、今日もたくさんお話しましたけれど、身近にあるけど全然知られてない「第三の箔=顔料箔」の世界を、もっとみなさんに知っていただきたいという思いで、「箔々-HAKUHAKU」というサイトを展開しています 。

先ほどお話したコスモテックさんの箔便箋 「白夜飛行」とKANMAKI顔料箔とのコラボに関する経緯や、実際にコスモテックさんが箔押しをしてくれている動画も、記事の中でご紹介しています。ぜひ「箔々-HAKUHAKU」も見ていただければ嬉しいです。

Cosmotech×KANMAKIコラボ 箔便箋 『白夜飛行』 KANMAKI箔Ver.の記事はこちら

津田淳子 編集長

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有限会社コスモテック

WEB   :コスモテックサンプル直売所
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